『数Ⅲ方式ガロアの理論』のガイドブック

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数Ⅲ方式ガロアの理論(その28)

 現在2020年7月8日19時08分である。

麻友「去年のクリスマスより前から、中断してたわね」

若菜「お父さん。このブログが、一番完成度が高くなるはずなんですよ」

結弦「僕も、楽しみにしてたのに」

私「8つのブログを、5年後の麻友さんを対象にしたものと、今の麻友さんを対象にしたものに、分けた。これで、気持ちが楽になった」

麻友「5年後の私には、4回生で中退した頃の太郎さんの数学力を仮定するなんて、誰も、読めないわね」

私「前にも言ったが、数学者で作家の、藤原正彦(ふじわら まさひこ)が、『数学者の言葉では』という本で、

『文学を書くときの頭の状態と、数学を考えるときの頭の状態は、全く違うもので、文学モードのときには、数学は考えられないし、数学モードでは、エッセイなども、書けない。そして、一方のモードから、もう一方のモードに移るまでには、2,3日は、かかる』

と、書いている。だから、訓練を積んで、数学モードを、身に付ければ、麻友さんも、読めるようになる」

藤原正彦『数学者の言葉では』(新潮文庫

数学者の言葉では(新潮文庫)

数学者の言葉では(新潮文庫)


麻友「つまり、いつも数学モードの太郎さんに、ウイットに富んだ文章なんて、期待できないのね」

私「私は、数学バカでいいと思っているから、これを通すが、麻友さん達は、使い分ければいい。試験を4,5日もかけてやってくれる大学とか資格なんてないから、数学モードか国語モードの得意な方で勝負すればいい。だが、ときどきは、『今週1週間、数学モードにしてみようかしら』と、決めて、数学三昧やったらいい。そういうとき、ノートを取ってあると、後で見返しやすい」

結弦「じゃあ、去年の12月から7カ月ぶりで、ガロア

私「始めて」

麻友「テキストの17ページ10行目からね。9行目から始めるわよ」


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 チャンと習ってるよ.

小川 それは,叔父さんのおっしゃってる「3次方程式の解法」とは意味が違うんじゃない.

広田 小川君のいう通りだ.3次方程式

{ax^3 +bx^2 +cx +d=0 ~~(a \neq 0)}

で、係数 {a,b,c,d} がどんな数の時にも通用する解き方──つまり,根の公式を求めようというのだ.

 与次郎の例では,係数の間にウマイこと関係があってスグに因数分解された.高校で出て来る3次方程式は,おそらく,このタグイのもので,2次方程式の解法に導かれる特別なものだけだろう.

佐々木 ぼく,オッチョコチョイな奴.


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麻友「ここで、もうカルチャーショックよね。高校で出て来る3次方程式は、解けるようになってるものだけだったなんて」

若菜「私も、知りませんでした」

結弦「どの場合でも解ける方法を、これから学ぶのかな?」

私「その通りだ。高校1年生の私は、色んな本を見て、遂にカルダノの解法にたどり着く。『代数学辞典 上』問題番号3159 1987年12月29日に制覇したとメモがある」

若菜「3159問も解いたのですか?」

私「まさか。必要な問題だけ、解いていたんだ」

麻友「その話は、追い追い聞いていきましょう。今日はもう、21時41分だから。おしまいにしましょう。ちょっとずつ続けるのが、秘訣よね」

私「じゃあ、解散」



麻友「ペンケースは、どう?」

私「非常に、役立っている。本当にありがとう」

麻友「嬉しいわ。じゃあ、おやすみ」

私「おやすみ」

 現在2020年7月8日21時45分である。おしまい。