『数Ⅲ方式ガロアの理論』のガイドブック

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数Ⅲ方式ガロアの理論(その69)

 現在2023年6月13日22時04分である。(この投稿は、ほぼ2670文字)

麻友「なんか、2時間くらい、計算機持って、困っていたじゃない」

私「昨日、出納帳つけるの、忘れていて、今日になったら、財布の中から、使途不明金が50円あるし、Suicaが、220円分、少ない」

若菜「その、50円とか、220円というのは、突き止められるのですか?」

私「実際、出納帳で、429円財布に残っているはずだと、出ているのに、財布に379円しか、入っていない。50円だけ使うということは、滅多にないから、もしかしたら50円落としたのかも知れないけど、昨日と今日と、2日もたまってしまうと、思い出せない」

結弦「それで、取り敢えず、出納帳には、使途不明金50円、Suicaから、220円少ないと、書いて、終わりにしたんだね」

私「そう。仕方ない」


若菜「ガロア、始めますか?」

私「少しでも、進めよう。今までのを、思い出しつつ、麻友さん、始めて」

麻友「そうね。まず、


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佐々木 この {2} 次方程式を解くと

{\displaystyle t=\frac{\displaystyle -q \pm \sqrt{q^2+\frac{4}{27}p^3}}{2}}

小川「それよりも

{\displaystyle t=-\frac{q}{2} \pm \sqrt{\biggl(\frac{q}{2}\biggr)^2+\biggl(\frac{p}{3} \biggr)^3}}

の方が覚えやすい.


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                (『数Ⅲ方式ガロアの理論』26ページより)

で、この {2} 次方程式というのは、

{\displaystyle t^2+qt-\frac{p^3}{27}=0}

だった。この {2} 次方程式は、


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小川 {u} で割るところ.連立方程式

{\left\{
\begin{array}{l}
\displaystyle
u^3+v^3=-q\\
\displaystyle uv=-\frac{p}{3}
\end{array}
\right.
}

を解くわけだけど,この根は連立方程式

{\left\{
\begin{array}{l}
\displaystyle
u^3+v^3=-q\\
\displaystyle u^3v^3=-\frac{p^3}{27}
\end{array}
\right.
}

を満足するから,{u^3}{v^3} とは2次方程式

{\displaystyle t^2+qt-\frac{p^3}{27}=0}

の根でしょう.こう考えると,{u}{0} かどうかを気にしなくてもスムんだけど.


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            (『数Ⅲ方式ガロアの理論』25ページより)

のときの、 {2} 次方程式ね」

私「ちゃんと、復習してきたね。じゃあ、先に進もう」

麻友「リクエストのあった、26ページ下から7行目から。


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佐々木 そうだな.これから

{\left\{
\begin{array}{l}
\displaystyle
u^3=-\frac{q}{2} + \sqrt{\biggl(\frac{q}{2}\biggr)^2+\biggl(\frac{p}{3} \biggr)^3}\\
\displaystyle v^3=-\frac{q}{2} - \sqrt{\biggl(\frac{q}{2}\biggr)^2+\biggl(\frac{p}{3} \biggr)^3}
\end{array}
\right.
}

小川 {u}{v} とを入れかえたのもあるけど,{u+v} の値が問題だから,その必要はありませんね.

佐々木 これから

{\left\{
\begin{array}{r}
\displaystyle
u=\sqrt [ \displaystyle 3 ] {-\frac{q}{2} + \sqrt{\biggl(\frac{q}{2}\biggr)^2+\biggl(\frac{p}{3} \biggr)^3}}\\
\displaystyle v=\sqrt [ \displaystyle 3 ] {-\frac{q}{2} - \sqrt{\biggl(\frac{q}{2}\biggr)^2+\biggl(\frac{p}{3} \biggr)^3}}
\end{array}
\right.
}

で,この積は明らかに {\displaystyle -\frac{p}{3}} だから,{3} 次方程式

{y^3+py+q=0}

の一つの根

{\displaystyle \sqrt [ \displaystyle 3 ] {-\frac{q}{2} + \sqrt{\biggl(\frac{q}{2}\biggr)^2+\biggl(\frac{p}{3} \biggr)^3}}+\sqrt [ \displaystyle 3 ] {-\frac{q}{2} - \sqrt{\biggl(\frac{q}{2}\biggr)^2+\biggl(\frac{p}{3} \biggr)^3}}}

が求まった.


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          (『数Ⅲ方式ガロアの理論』26~27ページより)

{\sqrt [3] {~~}} というのは、3乗してその数になる数で、3乗根と言うわね」

私「良く予習してきた。今後も頼むぞ」

若菜「もう23時54分です。終わりにしては?」

私「じゃあ、解散」

 現在2023年6月13日23時55分である。おしまい。