『数Ⅲ方式ガロアの理論』のガイドブック

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数Ⅲ方式ガロアの理論(その71)

 現在2023年10月31日19時48分である。

麻友「太郎さん。新しくできた、ガールフレンドにも、数学の話には、付き合えないと、はっきり言われたんでしょ。私のことも、許してよ」

私「いや、麻友さんのことは、離さない。あの人とは、長く見ても、2020年頃からだ。3年ぐらいの間柄だ。一方、麻友さんとは、2015年からで、もう、8年。あっ、忘れてた。ゆきりん柏木由紀さん)が、来年、卒業コンサートやるって、発表したんだね。麻友さんを見るのを目がけて、チケットを買うファンもいるようだけど、私は、行かない。だって、麻友さんの卒業コンサートにも行ってないのに」

若菜「そうですね。でもどうして、お母さんの卒業コンサートに、行ってあげなかったのですか?」

結弦「お母さんのファンが、一人でも、チケットを手にできるように、と、お父さんは、言ってたけど、満席になったの?」

麻友「天井桟敷に、少し空きはあったけど、ほぼ満席にしてもらった」

私「ポートの、ユーチューブで、卒業コンサートの映像見たけど、かなり上まで、ペンライト振っているのが、見える。ウソではないだろう」

麻友「DVD は、買ってない?」

私「AKB48の映像倉庫も、観てない。これ以上、過去のことに、縛られていて、どうする」


麻友「分かった。

suu3galois.hatenablog.com

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のときのことを、チラチラ思い出しながら、進むわよ。


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   3乗根の記号

広田 3乗根の記号 {\sqrt [3] {~~}} をキヤスク使ってるが,それでイイノカという事だ.

佐々木 いいハズだよ.3乗して {A} になる数を {\sqrt [3] {A}} で表わすのだもの.

小川 もう少し精確にいうと,{A} が正のとき,3乗して {A} になる正の数がただ一つある.{A} が負のときも,3乗して {A} になる負の数がただ一つある.これらを {\sqrt [3] {A}} で表わす──です.

広田 それは {A} が実数のときだろう.

小川 アッ,そうか.2次方程式

{\displaystyle t^2+qt-\frac{p^3}{27}=0}

の判別式が負のとき,式で書くと

{\displaystyle q^2+\frac{4}{27}p^3<0}

のとき,この2次方程式の根は虚根だから

{\displaystyle \sqrt [ \displaystyle 3 ] {\displaystyle -\frac{q}{2} + \sqrt{ \biggl( \displaystyle \frac{q}{2}\biggr)^2+\biggl( \displaystyle \frac{p}{3} \biggr)^3}}}

{\sqrt [3] {~~}} の中は虚数ですね.

 {A}虚数のとき,記号 {\sqrt [3] {A}} の意味は──まだ,習っていません.

広田 形式的に記号 {\sqrt [3] {~~}} を使っても,内容がわからないのでは,しようがないだろう.

佐々木 {A}複素数だって,{\sqrt [3] {A}} は、3乗して,{A} になる複素数の意味だよ.

広田 {A} が実数のときは,小川君がいったように,3乗して {A} になる実数がただ一つある.ただ一つだから,3乗して {A} になる実数として記号 {\sqrt [3] {A}} の意味が確定する.

 {A}複素数のとき,3乗して {A} になる複素数は,ただ一つだろうか.


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            (『数Ⅲ方式ガロアの理論』27,28ページ)



麻友「この後、泥沼にはまると、言ったように、この後には、進みたくないけど」

私「この後の部分は、私自身、高校時代には、分からなかった。大学へ行って、もっと難しいことを一杯、勉強して、色んなことを知って、数学に慣れて、気が狂って帰ってきて、改めて高校1年の数学から築き直して、1999年からこの本を、復習し、この部分は、2000年1月17日に、やっと意味が分かった」

結弦「うぇー、1回気が狂わないと、分からないの?」

若菜「それは、冗談でしょうけど、もっと難しいことを、一杯勉強して、こんなの楽勝に、ならなければ、ならないということですね」

麻友「どうして、私達が、そこまで、しごかれなければ、ならないの?」

私「それは、ヒッポの言葉を、借りるなら、数学が、万国共通の言葉だからだ」


結弦「あー、あれなあ。『フーリエの冒険』は、僕が、レポーターだった。あの本、読み通すの、大変なんだよ。レビュー書いてる人、全部読んだのかな?」

若菜「『量子力学の冒険』も、お父さんには、読めても、結構辛い」

私「つまり、お前たち3人は、数学に関して、バッファーが、小さいんだよ」

麻友「あっ、その例えは、ピッタリだわ。太郎さんは、数式の混じった文章を、何ページも眺めてから、細部に切り込んでいく。でも、私達は、そもそも何ページも、読んで蓄えられない」


私「バッファーを大きくするには、正しく書かれた、自分のレヴェルよりちょっと高い本を、読むのが、良い」

結弦「『フーリエの冒険』じゃ、駄目なの?」

若菜「『岩波物理入門コース 量子力学 Ⅰ・Ⅱ』を、『量子力学の冒険』で、置き換えられませんか?」



量子力学の冒険

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私「無理なことを、言ってるが、じゃあ、『フーリエの冒険』、『量子力学の冒険』、復活させよう。今日は、無理だけど、ドラえもんのブログと、場の量子論のブログで、再挑戦しよう」


麻友「ところで、今日のガロアは?」

私「ちょっと、何が、問題になっているか、見せよう。複素数というものは、普通、{z} と表すことが、多いけど、記号が足りないときは、{p} などでも良い。そして、複素数というのは、実数 {a,b} これも、記号が足りなければ、{h,u} などとしても、良いのだけど、一応、{z=a+bi} と表せたとする」

麻友「その時点で、付いて行かれないのよ。{3+4i} とか、してくれなきゃ」

私「そうなんだな。それを、{2}乗すると、どうなる?」

麻友「これ? {3+4i} ? {(3+4i)^2=3^2+2 \times 3 \times 4i +(4i)^2} かしら?」

若菜「いつの間にか、{i} が、現れてますが、{i=\sqrt{-1}} という定義もなく」

私「確かに、その部分は、不親切だったな。{i^2=(\sqrt{-1})^2=-1} を用いて、

{(3+4i)^2=3^2+2 \times 3 \times 4i +(4i)^2=3^2+2 \times 3 \times 4i +(4)^2(i)^2}
{=3^2+2 \times 3 \times 4i +(4)^2 \times (-1)=9+24i-16=-7+24i}

となる。注目して欲しいのは、複素数{2}乗も、複素数になることだ。こういう、複素数からは、複素数しか出てこないことを、難しい言葉では、複素数体代数的閉体である。という。この本では、当分出てこない。安心して」

結弦「式の展開も、役に立つんだね」


私「もう、23時01分で、眠い。今日は、解散」

 現在2023年10月31日23時02分である。おしまい。