『数Ⅲ方式ガロアの理論』のガイドブック

矢ヶ部巌『数Ⅲ方式ガロアの理論』(現代数学社)のガイドブックを作ることを目指します。ブログの先頭に戻るには、表題のロゴをクリックして下さい。

数Ⅲ方式ガロアの理論(その73)

 現在2023年11月2日18時41分である。(この投稿は、ほぼ2640文字)

麻友「気付いたのかしら?」

私「外国語の映画の、吹き替えね。『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』。スターチャンネルって、有料だから、多分観ないと思う」

麻友「声優になったことは、評価してくれない?」

私「オーディションとか、あったのだろうけど、渡辺麻友の名が、雑誌に載っただけで、観たがる人が100万人もいるんだもの、局の側だって、採用したくなるのは当然」

若菜「そもそも、何の話ですか?」

結弦「X(エックス)で、まゆプラネットさんが、教えてくれたんだよ。11月7日に、お母さんが18時15分から2時間の映画『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々:魔の海』に、声で出演しますよって」

若菜「まゆプラネットさんは、どうして知ってるの?」

結弦「まゆプラネットさんって、プロなんだよね。お母さんを売り込むことで、お金をもらってる」

若菜「なんか、いっとき、お母さんは、まゆプラネットさんと、結婚して、子供もいるみたいに、お父さんは、思ってましたが」

私「その可能性は、ぬぐえていない。だが、まゆプラネットさんが、麻友さんの側の人であることは、疑いようのない事実だ」


麻友「ところで、今日のガロアは?」

私「私は、高校1年で、複素数を習った他に、オイラーの公式なども、あの『微分積分入門』などで、知っている。結弦が、いずれやるだろうが、『フーリエの冒険』の第10章は、オイラーの公式の章だ」

結弦「第10章を見てみると、{\displaystyle e^{i \theta}=\cos{\theta}+i \sin{\theta}} とある。これだよね」

私「すでに、この投稿で、少し説明を、してある」

27182818284590452.hatenablog.com

麻友「最初に、微分の説明を、してくれた、投稿ね」


 昨日(2023年11月2日)眠くなり、ここで眠った。



 現在2023年11月3日15時04分である。再開。


結弦「オイラーの公式は、

{e^{i \theta}=\cos{\theta}+i \sin{\theta}}

これだけど、両辺2乗すると、

{(e^{i \theta})^2=(\cos{\theta}+i \sin{\theta})^2=(\cos{\theta}+i \sin{\theta})(\cos{\theta}+i \sin{\theta})}

だよね。これを、右辺展開するのどうするの?」

麻友「特待生の腕の見せ所ね。

左辺{=(e^{i \theta})^2=e^{i \theta \times 2}=e^{2 \theta i}}

右辺{=\cos^2{\theta}+2i \sin{\theta} \cos{\theta}+i^2 \sin^2 {\theta}}

とする」

結弦「分かった。これを、{i^2=-1} で計算するんだね。

{e^{2 \theta i}=e^{(2 \theta) i}}

{=\cos^2{\theta}+2i \sin{\theta} \cos{\theta} - \sin^2{\theta}}


{=\cos^2{\theta} - \sin^2{\theta} +i \times 2\sin{\theta} \cos{\theta}}

 これ、三角関数の倍角の公式というのだよ。

{=\cos{2 \theta} +i \sin{2\theta}}

のはずだ」

私「三角関数の加法定理は、なるべく覚えた方が良いけど、倍角の公式までは、覚えなくても良い。ただ、公式を覚えない私でも、ここで気付く程度には、トレーニングしてある」


若菜「それで、この計算から、何が分かったのですか?」

私「麻友さん、答えて」

麻友「つまり~、{\cos{\theta}+i\sin{\theta}} と表される、複素数を、{2} 乗すると、この角度、って、太郎さんこの角度、なんて言うの?」

私「偏角(へんかく)、英語では、argument(アーギュメント)、省略して、arg(アルグ)という」

麻友「そのアルグが、2倍になるということが分かった」

{(\cos{\theta}+i\sin{\theta})^2=\cos{2 \theta} +i \sin{2\theta}}


結弦「そうすると、3乗したら、アルグが3倍になるということ?」

若菜「一般に、{n} 乗したら、アルグが {n} 倍になると、嬉しいですが、こんな風に」

{(\cos{\theta}+i \sin{\theta})^n=\cos{n\theta}+i \sin{n\theta}}

私「ド・モアブル(De Moivre,1667~1754)が、1707年に証明したのは、それだよ」

若菜「やった。補欠くんのホームラン!」


私「オイラー(Euler,1707~1783)は、そのとき、産まれたばかりだったから、ド・モアブルの定理は、本来は、オイラーの公式から、導かれたのではない。そもそも、18世紀初頭、複素数というものは、まだ認められていない時代だった。ド・モアブルが、補欠くんかも知れないけど、もの凄い先見の明だ」

麻友「今から300年くらい前って、数学は、フロンティアにあふれていたのね」

私「ただ、計算機も、スマホも、インターネットもない。全部、自分で、計算しなくては、ならない。素人には、とても挑戦できない、厳しい世界だった。冒険は、冒険でも、気安く挑戦は、できなかった」

結弦「お母さんの言う、泥沼は、これで、解決された?」

私「この数行を書いていて、もの凄く眠くなり、眠ってしまったので、翌日になってしまった。泥沼は、解決できていないが、ひとまず、投稿する。解散」

 現在2023年11月4日0時12分である。おしまい。