『数Ⅲ方式ガロアの理論』のガイドブック

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数Ⅲ方式ガロアの理論(その36)

 現在2021年4月16日19時56分である。(この投稿は、ほぼ3373文字)

麻友「これは、どういうこと? 私の誕生日までに、何らかのものを作ると、言いながら、何もできなかったじゃない」

私「新型コロナウイルスが、収まるかのように見えて、分子生物学を、切り捨てられるかと思ったのも束の間、緊急事態宣言が、発令され、ポートへ行かれなくなった。家にいる日が多くなって、ガロアのブログを沢山書けるかと思いきや、家にいるとだれてくるので、マックへ行く日が多くなり、今度は、ハンバーガーばかり食べていたために、血液検査で、中性脂肪が多いと、出てしまった」

麻友「悪いことばっかり?」

私「良いことも、あった。半年くらい前から、冷たい水や、缶コーヒーを、飲むと、ちょっとしみる歯があったんだ。それが最近、頭痛を伴うほどになってたんだ」

麻友「渡邊歯科に、行った話ね」

私「そう。漢字もバッチリ」

若菜「お母さんの方は、渡邉さんなんですね。今、気付きました」

結弦「2042年の世界では、難しい漢字は、QRコードみたいにして、スキャンするんだ。だから、自分の名前でも、難しい漢字と、易しい漢字のある人は、易しい方しか書けなかったりする」

私「若菜も、結弦も、麻友も、太郎も、全部、常用漢字だ。麻友さんの麻と、結弦の弦だけが、中学までで習う漢字だけど、それ以外は、全部、小学校で習う。分かり易い名前の家族だよなあ」

麻友「それで、歯はどうなったの?」

私「最初は、あまり気楽に、歯医者に来ないように、痛くされたのかも知れないけど、3回目くらいから、以前と同じように、痛いという感触を忘れるほどになった」

若菜「そう言っているという事は、まだ通院中?」

私「そう」

結弦「じゃあ、まだ分からないな。でも、痛くなくなったということは、お父さんに取っては、治ってきてるんだろうね」


私「それで、色々ブログの方も、お膳立てして、ガロア分子生物学を、同時進行できるように、持って来たんだよ」

麻友「努力は買う。でも、3カ月は、長い」

私「怒らないで、ここで、始めてよ」

麻友「分かった。じゃあ、若菜、結弦も、いいわね」

若菜・結弦「はい」

麻友「テキスト22ページの真ん中から」


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             連立方程式への変形


小川 {3} 次方程式

{y^3+py+q=0}

の三根を {\alpha,\beta,\gamma} とすると

{\left\{
\begin{array}{l}
\displaystyle
\alpha + \beta + \gamma=0\\
\alpha \beta +\beta \gamma +\gamma \alpha =p\\
\alpha \beta \gamma =-q
\end{array}
\right.
}

ですね.

佐々木 これを {\alpha,\beta,\gamma}連立方程式と考えて解くといいわけだ.連立方程式を解く定跡どおりに,つぎつぎと未知数を消去していく.第一式から

{\gamma=-(\alpha+\beta),}

これを,あとの二つの式に代入すると

{\left\{
\begin{array}{l}
\displaystyle
\alpha \beta -(\alpha+\beta)^2=p\\
ー\alpha \beta (\alpha+\beta)=ーq
\end{array}
\right.
}

つまり

{\left\{
\begin{array}{l}
\displaystyle
\alpha^2+\alpha \beta+\beta^2=-p\\
\alpha^2 \beta +\alpha \beta^2=q
\end{array}
\right.
}

と,まず {\gamma} が消去される.


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私「ちょっと、ストップ」

結弦「えっ、お父さんが?」

若菜「まだ、結果も出てませんけど」

私「若菜は、4月から高校2年生だったな。結弦は、中学3年生だな」

若菜・結弦「はい。そうですけど」

結弦「中学3年生だと、どうなるの?」

私「私が、中学2年生か3年生の頃、2次方程式の解き方を習ったのだから、次は、3次方程式を解きたい。それで、百科事典(本当に紙の33巻くらいの平凡社の)で、3次方程式と調べたのだが、1の3乗根とか使って、解法が書いてあって、解き方が分からない。多分、この後すぐ、若菜も、結弦も、これ本当に解き方なのかなと、思うだろう」

若菜「それで、お父さんは、先生に、聞いた?」

麻友「太郎さんの、自慢話なのよ。太郎さんは、先生には聞かずに、多分、自力で解こうとしたのよ。この後、挑戦していた佐々木君が、失敗するの。太郎さんは、『私も、同じ失敗をしたんだ』と、格好つけたいのよ」

結弦「じゃあ、お母さんも、計算していって、失敗したの?」

麻友「私は、本をなぞっただけ。でも、ここは、太郎さんに、質問しまくりたいわ」


私「お互い、作戦タイムを、取ったわけか。今日は、ここまでで、終わりにしようと思うのだが、実は私以外にも、この本を読み込んでいる人が、何人かいて、こんなページを、持っていたりする」

www.ne.jp

若菜「どんな方なんですか?」

私「このページのツリーを元まで辿ると、このページである」

www.ne.jp

私「ここから、読んだ本の記録ー>410数学ー>ガロア理論ー>数III方式ガロアの理論 と、辿れる」

麻友「えっ、数学だけじゃなくて、もの凄く、幅広いわね」

私「そうなんだ」

若菜「とても、かなわないですね。それで、この人を、取り上げたのは?」

私「このまりんきょさん。本名 丸山 智(まるやま さとし)さんが、矢ヶ部巌さんは、将棋がお好きなのではないかと、書かれているんだ。2つ挙げた上の方のリンクで、ガロア理論の全29章が終わった後、


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広田先生は将棋が好きなので、いろいろなことを将棋になぞらえる。 きっと著者の矢ケ部氏も将棋が好きなのだろう。それがわかるところがある。 22 ページ、下から9ページに「定跡」ということばが出てくる。うまくいく方法、という意味だが、 将棋の場合にのみこの字を当てる。 普通は「定石」を使う。こちらは囲碁の場合に使い、また一般の用法に転用されてもいる。


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       (まりんきょ学問所の中の『矢ヶ部 巌:数Ⅲ方式 ガロアの理論』のページより)


と、記述している。確かに ATOK に入っている辞書でも、電子辞書でも、将棋や囲碁を離れて昔からの経験で良い方法を、じょうせきと言うときは、『定石』と言うらしい。それを、方程式を解くときの定跡というのは、将棋がお好きなのだろうと、思えて当然だね」

麻友「この本を、大事に読んでいる人が、何人もいる。しかも、この人のページには、各章の面白い伏線や、言葉の遊びが、取り込まれているわね。今後吸収させてもらいなさいよ」

私「そのつもりだ」

結弦「今日は、もう、22時48分だ。寝るべきだよ」

若菜「お父さんも、盛り上げようと、頑張ってるのね。軌道に乗せなきゃね」

麻友「じゃあ、おやすみ」

若菜・結弦「おやすみなさーい」

私「おやすみ」

 現在2021年4月16日22時51分である。おしまい。