現在2021年11月14日14時47分である。(この投稿は、ほぼ6568文字)
麻友「最近、ガロアを進めようとしてるみたいね」
私「私、独自の、色を出そうと思ってるんだ」
若菜「あれっ、ちょっとお二人、いつもと口調が違いません?」
私「昨日(11月13日)の朝日新聞で、外国語の本を翻訳するとき、女言葉として、「わよ」とか、「だわ」を使わざるを得ない場合もあるが、現代の女の人は、そんな言葉は、使わない。というような記述があった。私も、麻友さんが、女の人だから、女言葉を使って当然と思ってきたが、『ケツがえぐれた』(笑)なんていう言葉を使う、女の人の言葉を、ちょっと顔を思い浮かべつつ、探ってみることにした。最初は、
麻友「最近、ガロアを進めようとしてるわね」
私「私、独自の、色を出そうと思ってるんだよ」
と、なってたんだ」
若菜「どこまで行かれるか、やってみよっ」
麻友「3次方程式が、出てきてから、急に難しくなった」
結弦「3次方程式を、2次の項がない式にするところまでは、分かったけど、その後、分からなくなった」
麻友「復習を兼ねて、24ページの下辺りから、辿ってみましょう」
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小川 適当な定数があるかどうか,方程式の左辺を展開してみます.この関係が出てくるように注意して変形します.
ですから
と変形されます.それで
という関係が考えられますね.
佐々木 これは使える.この関係から を で表わすと
これを,もとの方程式に代入して
つまり
となって,解ける方程式に導けるよ.大成功だ.
小川 チョッと,気になるナ.
佐々木 何が.
小川 で割るところ.連立方程式
を解くわけだけど,この根は連立方程式
を満足するから, と とは2次方程式
の根でしょう.こう考えると, が かどうかを気にしなくてもスムんだけど.
佐々木 どっちにしても,最後の2次方程式は同じ形だよ.
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(『数Ⅲ方式ガロアの理論』24~25ページ)
結弦「えっ、3次方程式が、解けたの?」
麻友「そうなのよ」
若菜「割り算したり、割り算しなくてスムとか、何言ってるか、良く分からないのですけど」
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私「ここのところの、説明が、不十分だったかも知れないな」
若菜「何度も、読んでいるうちに、少しずつ分かってきたけど、
を使って、 を、消去しているのね」
結弦「ただ、その場合、 だと分母が、 になってしまう」
若菜「2次方程式の根と係数との関係を使えるように、
に、合わせて、
を、3乗して、
という連立方程式を、作る。丁寧に書くと、 と置いて、
としたということ。これは完全に、2次方程式の根と係数との関係に、なってる」
結弦「だから、この は、2次方程式、
の2根だというわけか。でも、本来の3次方程式の根が、まだ表せていない」
私「そうだった。前々回、結弦が悲鳴をあげたところまでは、これで、分かったとして、その先だな」
麻友「一応、テキストを、復習して、
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広田 今までの所をマトメてみよう.
佐々木 次方程式
を解くには, についての方程式
の一組の根を見つけるといい.
そのような一組の根は,連立方程式
から求まる.
この連立方程式の根の 乗 と とは, 次方程式
の二根である.
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結弦「付いて行かれない」
私「あと5行、頑張って」
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小川 逆に,この 次方程式の二根となる と との値で
となる と との値の和 は、 次方程式
の根となる──ですね.
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(『数Ⅲ方式ガロアの理論』25~26ページ)
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という最後のところを、突破したかったのよね。太郎さんは」
結弦「どうして、
となる と との値
と、言う必要が、あるの?」
私「中学生に、これは無理だよね。後で、広田さんが、説明するけど、例えば、
という方程式の根は、 だけじゃないんだ」
麻友「あっ、複素数解?」
若菜「 の3乗根 を、用いて、
と、表される、3つの根を持つ。高校に入って出て来た複素数って、こんなところで、使うんだ」
私「若菜、なぜ、 の3乗根 を、知っていたか、説明して?」
若菜「あー、つまり、方程式 ですよね。 を移項して、
で、
と、因数分解できる。後ろの2次式の根を、2次方程式の一般解で、求めると、
なんだけど、ルートの中が、マイナスだから、中学校では、この方程式は、解けません。と習う。でも、高校へ行くと、
として、これを、虚数単位と言い、
と言うように、解けるとする。
お父さん。この虚数を使わないと、シュレーディンガー方程式は、解けないんですよね。量子力学は、複素数の科学だと、言ってましたね」
私「そうだ。数学として、興味本位で、虚数を研究しているのではなく、実際に物理学で、役に立っている」
結弦「それで、取り敢えず、 として、 の3乗根 だとすると、これが何だというの?」
私「まず、
と置いて、
だっただろう。ここで、 が、求まったとしよう。例えば、 みたいに。
その場合、 だったのだから、 となるな」
結弦「分かった。この3次方程式の根は、
と、
と、3つずつあるんだ。それを、どう組み合わせても良いわけじゃ、ないんだ。そういうことでしょ」
麻友「あっ、そういうことだったんだ。分かってなかった。そうすると、
となる と との値
と言ってるのは、例えば、 だったら、
だから、
みたいな、選び方をしちゃ、駄目なんだ」
若菜「でも、
なら、大丈夫そうですよ」
結弦「そうすると、
も、いい」
麻友「もちろん、
は、いいわね」
私「やっと分かってきたようだな。この組み合わせるやり方の話は、広田さんが(もちろん矢ヶ部さんが)、この後で、もう一度やってくれる。そのときまで、ちょっと不安があっても、進んで欲しい」
麻友「かなり、念入りね」
私「この本は、分からなくても、取り敢えず進んでみる、ということを、やっていると、本当に何も分からなくなる。疑問点は、解消しておくに限るんだ」
若菜「ガイドブックなんだものね」
結弦「高校3年生を、目安にしてるの?」
私「この本自体が、数Ⅲ方式を、うたい文句にしているが、私としては、数学をこれから学ぶ人、学び直す人の、頼りがいのある座右の書になることを、目指している。その頼りがいがあるという、痒いところに手が届く説明として、ひとつ。若菜は、 の3乗根を、 だと言った。でも、 を、因数分解して根を求めると、
というように、 が、付いている。このマイナスの方は、考えなくて良いのだろうか? と、初心者は、思うだろう。計算してみると、実は、こうなるのだ。
は、 の根なのだから、
したがって、
となって、 のマイナスの方は、 だったのである。疑う人は、ご自分で、確かめてみられると良い」
麻友「今日はとうとう、このブログでも複素数が、出てきたわね」
若菜「実際の現象って、実数で測定するのですよね。虚数を使わずに、物理学を作れないのですか?」
私「ガロア理論を追求していくと、分かってくる。実数だけでは無理」
結弦「まあ、中学3年生が、混じっていることを、覚えていてよね」
私「じゃあ、今日は、おしまい」
現在2021年11月14日19時13分である。おしまい。