現在2021年1月7日19時19分である。(この投稿は、ほぼ5144文字)
私「2日間、申し訳なかった。再開する」
麻友「いいかしら?」
若菜「大丈夫です」
結弦「僕も」
麻友「じゃあ、テキスト21ページ下から5行目」
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広田 この問題とは逆に, 次方程式
は、根と係数との関係から,すぐに解けるだろう.
佐々木 和が ,積が となる二つの数, と だ.
広田 それは,連立方程式
を解く事だ.
小川 そうか.初めの 次方程式を解く事は
という連立方程式を解く事に帰着されるのですね.
広田 この連立方程式が最初の 次方程式よりも簡単に解ける場合──たとえば,見ただけで解ける時──だけしか有効ではないのだがね.
佐々木 このアイデアを 次方程式に応用するんだね.
連立方程式への変形
小川 次方程式
の三根を とすると
ですね.
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結弦「ストップ、ストップ。なんで、小川君、高校3年生なのに、 次方程式の根と係数の関係なんて、知ってるの?」
麻友「私も、いきなり 次?って、思ったんだけど、 次方程式の解き方自体は、高校で教えないけど、根と係数の関係(もしくは、解と係数の関係)だけは、高校数学Ⅱ・Bで、教えているみたいなの」
若菜「私は、2042年7月に、14歳で、過去の2018年から来た、お父さんとお母さんに、2018年の世界へ連れてきてもらった。だから、2018年に、中学2年生で、14歳だった。混乱を減らすために、誕生日は仮に6月30日とし、2021年1月7日の今日には、16歳になっていて、高校1年生。今年4月から、高校2年生です。7月にはこの世界で、3年過ごしたことに、なります」
結弦「僕は、2030年生まれで、2042年7月に、12歳だった。2年半経ったから、14歳で、中学2年生の生徒」
私「お前たちも、成長しているんだなあ」
麻友「子供の成長は、速いわね」
若菜「お父さん。この世界を、『数学は冒険』という世界にするんだ、と、言ってましたよね。ちゃんと、高校で、どんな風に、数学が教えられているか、チェックしとかなきゃ、駄目ですよ」
結弦「 次方程式の根と係数の関係だって、ネットでちょっとググれば、出て来ちゃう世の中なんだけど、 次方程式
の 根を、 として、・・・」
若菜「 というのは?」
結弦「ギリシャ文字の、ガンマ の、小文字ね」
結弦「そうすると、方程式は、
と、因数分解されるはずだから、これを展開すると、
となる」
若菜「それが、早すぎね」
結弦「まず、 は、いいでしょ。次に、 の係数は、 と、 を、 個掛けたもの、 と、 を、 個掛けたもの、 と、 を、 個掛けたもの、の つだから、 となって、 個ずつマイナスが、あるから、 となる。ここまでを書くと、
さらに、 の係数は、 と、 とを掛けて、 を、掛けたもの、 と と、 を掛けたもの、 と、 と、 を掛けたものになる。 と、 と、言わず、 と、 と、並べるのは、数学での美的センスで、係数がグルグル回っているときは、それにしたがった方が、綺麗だし間違いにくいからだ。それで、結局、
まで来て、
となって、最後は、定数項が、 と、なるのは、分かるね。これで、 次方程式の根と係数の関係を、証明した」
若菜「意地の悪い質問だけど、係数比較できたのは?」
結弦「あっ、そうか。でもー、あっそう。お父さんがやったように、まず、 として、定数項を比較して、次に、 として、更に、 としたりして、包囲網を狭めて行けばいいんじゃない?」
私「やってみせると、
で、 として、
として、
を両辺から消去して、
(式1)
で、 として、
であったから、 と共に消し、
(式2)
(式1)より、
であり、両辺から、 を引き算して、
(式2)が、
であるから、辺ぺん加えて、
辺ぺん引き算して、
よって、 かつ、 となり、 も、 も、 も、係数比較したものと同じになる」
結弦「お父さん。こうなるだろうじゃなくて、本当に計算してみるんだね」
私「これは、大学3回生のときの、上野さんのゼミで、チューターとして付いてくれていた、先生が、数学の本を読むとき、『この本は、誤植がないから、つまらない。誤植つぶしが楽しみなのに』と言ったのと、4回生で、天体核のゼミで、チューターとして付いてくれていた先生が、『本の添え字の1つ、1つなんて、信じちゃ駄目だよ。全部確認した本が1冊できると、安心できるね。そのうち、ノートができてくるけどね』と、言ってくださったのが、私を学者にしてくれたのだと、今でも感謝している」
麻友「3回生で、数学を、4回生で、物理学を専攻したというのは、本当なのね」
私「21行しか進まなかったな。でも、量より質を重んじるからな」
若菜「お父さん。この本は、本当に丁寧に読んでいるのですね。ボロボロになっているわけですね。『数学基礎概説』『数Ⅲ方式ガロアの理論』を、愛読書、ナンバー1とナンバー2としたら、どうですか?」
結弦「ただそれだと、物理学の本が、なくなっちゃうんだよな」
私「物理学の本で、そこまでできる本を、探している」
麻友「じゃあ、明日は、もう少し頑張ってね」
私「分かった。それにしても、インターネットを使えるというのは、数学の冒険でも、今まで以上に面白くなるな」
若菜「その意気です」
結弦「パイの剣や、無敵のサーベルや、無料のパスポートとか、武器をいくつも、持っているんだからさあ」
麻友「じゃ、おやすみ」
若菜・結弦「おやすみなさーい」
私「おやすみ」
現在2021年1月7日23時34分である。おしまい。