現在2022年12月11日14時46分である。(この投稿は、ほぼ3024文字)
麻友「本文に、入るのね。テキスト自体は、どんなだったのかしら?」
私「スキャンしてきた」
麻友「色々、書き込んでるのね。本自体も、かなり傷んでいたけど」
私「表紙が取れただけでなく、もう綴じてあったのが、バラバラ」
若菜「ブルバキ全巻こうしたら、お父さんが、アマチュアの数学者だって、認めます」
結弦「何年かかるんだよ。でも、確かにガロアの本は、凄いな」
私「さて、復習するのだった。これを、読んでみて」
私「まず、不親切だったと思ったのは、恐らく麻友さんは、因数定理なんて、完全に忘れていて、証明どころではなかっただろうと言うこと」
麻友「どうして、 を で割ったときの商を 、余りを とすると、
と、表せるのか、そこから、躓いたわ」
私「小学校のときのことを、思い出してもらっても分かると思うが、割り算というのは、自分より大きい数を、割るんだよね。
という問題は、あるが、
という問題は、先生は、出さない」
麻友「 を、計算するために、 ということは、あるけど」
私「麻友さん、まだ若いな。それを、利用させてもらおう。とにかく、 を で、割るとき、 の方が、 より、次数が大きいんだよ。例えば、 として、 とすると、 だから、
という問題は、有り得る」
若菜「やってみましょう。
割り切れました」
私「おおそうか。だとすると、どうなるんだ?」
結弦「僕、もう中2じゃない。高校1年だから、分かるぞ。 となるんだ。それが、因数定理の、言ってることだ」
私「そうだなあ。麻友さん、計算してみて」
麻友「 だから、
となって、確かに、ゼロよ」
私「これくらいのペースなら、付いてこられるか?」
麻友「少し、因数定理というのも、思い出してきた。私、一応、高等学校卒業の資格を持っているけど、あまり自信がなかった。太郎さんが、余りにも凄いから、というのもあるのよ。でも、高校時代に太郎さんが苦戦したというこの本を、丁寧に読んでいくうちに、数学って分かるぞと、自信を付けてきた。自分にウソを付いちゃいけないのよね。自分の数学を持つという、太郎さんの口癖の意味も分かって来た。他に、この部分で、気になっているところはあるの?」
私「麻友さん達に、読ませる前提で、読んでみて、
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1 2 -5 -6 -1
-1 -1 6
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1 1 -6 0
から,商は で,問題の方程式は
と因数分解される.
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(数Ⅲ方式ガロアの理論(その27)より)
の部分。『商は で』って、商をゼロとするって、ゼロでは、割れないけど、テキストでは? と、振り返ったら、私が作ってしまった、誤植だった。
◯『商は で』
✕『商は で』
原書の誤植ではない。申し訳ない」
麻友「数学の文脈で、見つけたの? 大したもんね。他にもあるの?」
私「もう1箇所、誤植じゃないんだけど、
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麻友「結弦、いい勘してる。あり得るわね。どうなの太郎さん」
私「実は、こんな整数じゃない、分数係数の整式の組立除法をこの本は、要求する。だから、超高校レヴェルの、組立除法をやるんだ。ただ、やり方は、全く同じなので、今マスターしておけば、苦労しない」
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(数Ⅲ方式ガロアの理論(その27)より)
という部分、『分数係数の整式』という言葉、正しいんだけど、整式という言葉を、整数を係数とする多項式と、思い込んでいると、アレッ? となる。整式は、分数を係数に持っても良い。複素数を係数に持つ代数方程式も、整式である」
麻友「本当に、拘って、読んでるのねぇ」
私「整式に関しては、辞書でも、Wikipedia でも、解決せず、久し振りに、『代数学辞典 上』に、お出まし願った」
麻友「数学が、恋人。本当ね」
若菜「その『代数学辞典 上』見せてもらえませんか?」
私「これも、表紙が外れかかっているが、大切な1冊」
若菜「あっ、お父さん。机の下に、ブルバキの『数学原論』が、あんなに。堀川『複素代数幾何学入門』、岩澤『代数函数論』、砂川『理論電磁気学』も」
私「すぐ取り出せるところにないと、困るんだ」
麻友「じゃあ、22時50分だから、これでおしまいね。おやすみ」
若菜・結弦「おやすみなさーい」
私「おやすみ」
現在2022年12月11日22時53分である。おしまい。